歯石取りの頻度について|歯科医院で施術を受けるべき理由を解説
口内トラブルの原因の一つとして知られる「歯石」。歯ブラシでは除去できないので、歯科医院を受診して定期的に歯石を取り除く必要があります。
しかし、歯石取りはどれくらいの頻度で受けるべきなのか、悩んでいる方が少なくありません。
歯石のメカニズムをはじめ、歯石取りの適切な頻度や、歯科医院で受けるべき理由など幅広く解説します。
- 歯垢を放置して徐々に固くなった石のようなものが歯石
- 歯石取りの適切な頻度は、3ヶ月から半年に1回
- 歯石取りは歯科医院で行うことをおすすめします
- 歯石を放置すると虫歯や歯周病リスクを高め口臭が悪化する
歯石が生じるのはなぜ?
歯石が生じる理由は、歯垢の存在が大きく関係しています。
歯に付着する汚れである歯垢はプラークとも呼ばれ、歯磨きで除去できる汚れです。しかし、磨き残しがあったり、歯磨きを怠ったりして、歯垢を放置していると、徐々に固くなってしまいます。この石のように固くなったものが歯石です。
また、歯石は唾液の分泌量が多い方が生じやすい傾向にあります。唾液に含まれるリン酸カルシウムが、柔らかい歯垢を石灰化させて、歯石にするからです。
体質によって歯石のリスクの違いはありますが、十分な口腔ケアで蓄積を減らすことは可能です。
歯石取りの適切な頻度
歯石取りの適切な頻度は、3ヶ月から半年に1回です。
歯石は、丁寧に歯磨きを行っていても徐々に蓄積してしまうので、定期的な歯石取りが必要です。鏡で見たときに歯石がないように見えても、歯の裏側や歯と歯茎の境目などに歯石が生じていることは珍しくありません。
自己判断ではなく、きちんと歯科医院を受診したうえで適切な施術を受けることが重要です。
ちなみに、歯石がつきやすい方は、2か月に1回を目安に受診することをおすすめします。唾液の質や、生活習慣によっては、3ヶ月に1回の頻度でも足りない場合があります。
歯の健康を守り、生活な口内環境を保つためにも、歯石取りは上記のスケジュールを検討してみてください。
歯石取りを歯科医院で行うべき理由
自分でも歯石取りができる専用の器具が販売されていますが、歯科医院で行うことをおすすめします。
なぜ、歯石取りを歯科医院で行ったほうがいいのか、詳しくご説明します。
歯石を十分に取り除けない場合がある
市販のスケーラーを使って自分で歯石取りをすることは可能ですが、専門的な技術・知識を持たない方が自分で行っても、十分に除去できるとは限りません。
そもそも、専門資格を持つ歯科医師・歯科衛生士も自分で行うことはほとんどありません。
歯石は、自分からは見えにくい部分に多く付着しているので、セルフで歯石取りをすると、歯石を取り残すことがあります。
十分に歯石を取り除くためにも、歯科医院で施術を受けましょう。
歯や歯茎を傷つけるリスクがある
自分で歯石取りを行うと、不適切な処置によって歯や歯茎を傷つけるリスクがあります。
市販のスケーラーは先が鋭利な状態になっているので、誤って傷つけてしまう事態は珍しくありません。
歯科医師は普段からスケーラーに使い慣れているため、患者さんの歯や歯茎を傷つけてしまう心配はありませんが、慣れていない方が自分でスケーラーを使用するのは危険です。
場合によっては出血してしまうことも考えられるので、注意してください。
歯石を放置するとどうなる?
歯石は、定期的に歯科医院を受診して取り除くことが大切です。万が一歯石を放置すると、どうなるのかはご存じでしょうか。
ここからは、歯石を放置した場合のリスクや問題点について解説します。
虫歯リスクを高める
歯石を放置すると、虫歯リスクを高めることになります。
歯石は、虫歯の原因である「虫歯菌」が増殖する部分です。歯石を放置すると虫歯菌がどんどん増えていき、歯を溶かしていきます。
進行すると、歯に穴が空いたり、色が黒くなったりします。日常生活で歯に痛みを感じることもあるので、歯石の放置は好ましくありません。
歯周病リスクを高める
歯石を放置すると、歯周病のリスクを高めます。
歯周ポケットもしくは、歯と歯茎の境目に蓄積した歯石で歯周病菌が繁殖し、歯周病を引き起こすことになります。
歯周病に陥ると、歯茎が晴れてしまったり、本来ピンク色の歯茎が真っ赤になったりするのです。さらに、ブラッシングのたびに出血するなど、不快な症状が増えていきます。
口臭が悪化する
歯石を放置すると、口臭がきつくなる傾向にあります。歯石があると、そこに細菌が繁殖するからです。
細菌は、歯に付着した食べかすなどを分解する際、ガスを発生させます。このガスが口臭の原因の一つなのです。
歯石は健康上の問題だけではなく、コンプレックスを招くことにもなりかねません。
歯石取りの施術で痛みを感じやすくなる
歯石取りを長年放置し、久しぶりに歯科医院で歯石取りをしてもらうと、痛みを感じることがあります。これは、歯石が蓄積したことで歯茎が腫れることが理由です。健康な歯茎であれば、歯石取りの刺激で痛みを感じることは少ないですが、歯茎に異常があるとちょっとした刺激でも傷みやすくなります。
おわりに
歯石取りは、3ヶ月から半年に一度を目安に行うことが大切です。
ただし、歯石取りは自分で行わずに歯科医院を受診してください。むやみに自分で歯石取りを行うと、思わぬ口内トラブルを引き起こすことがあります。
安全に歯石取りを行うことを前提に、まずは歯科医院を受診してみましょう。
本院 院長
林 清誠
保有資格
- インプラントアソシエイトフェロー(の称号)認定
- 口腔インプラントフェロー(の称号)認定
- JIAD口腔インプラント認定医
- JSOI口腔インプラント専修医
- 軽度認知障害支援歯科医
- 口腔インプラント専門医
詳細を見る
経歴 | |
---|---|
1990年 | 八尾市立永畑小学校 卒業 |
1993年 | 私立清風中学校 卒業 |
1996年 | 私立清風高等学校 卒業 |
2003年 | 愛知学院大学 歯学部 卒業 |
2003年 | 大阪大学歯学部付属病院 口腔治療科 入局 |
2004年 | 医療法人中村歯科 勤務 |
2005年 | 小田歯科 勤務 医療法人布川矯正歯科 非常勤務 |
2006年 | あべの歯科 医院長就任 |
2007年 | 清誠歯科 開業 |
2010年 | 社団法人 日本歯科先端技術研究所大阪 理事 就任 |
2011年 | 愛知学院大学歯学部大阪府同窓会 大阪愛歯会 理事 就任 |
2011年 | 医療法人清誠 清誠歯科 開設 |
Certificate | |
---|---|
2003年 | Akashi Orthodontic Research Group LEVEL ANCHORAGE SYSTEM |
2005年 | Straumann Dental Implant System ‘Basic Course’ |
2006年 | FEBS CLINICAL DENTISTRY TRAINING COURSE |
2006年 | C.E.R.I研修会 大阪コース (Clinical Endodontic Reseach Institute) |
2008年 | Daemon System Certification |
2009年 | A Comprehensive Spline Implant Training Course (Advance) |
清誠歯科は患者様の歯の健康を追求することを第一に、最高の治療環境を提供することにこだわっています。
例えば、治療にあたって医師それぞれの専門知識を活かした治療方針カンファレンスを行い治療の質を高めています。
そして、各種セミナーや学会の参加によって常に最新の技術習得に努める努力を続けています。
また、歯科衛生士・助手においても、定期的に勉強会を開催するなど、医療サービスの向上に努めております。
また、駐車場を設けて、お車でご来院される患者様へも配慮させていただいたり、診療時間を日曜日や平日の20時半まで伸ばしたりというように、通院しやすい環境を整えることで、最後まで治療していただけるようにしています。